飲食店の中で働いてみて
お客様の立場から見るお店と、お店のスタッフとして内側から見る見方はだいぶ違うかもしれません。飲食店のお仕事をしてみる前と後ではどう違うか?アルバイトちゃんに尋ねてみた事があります。
外食する機会に仕事の大変さや、働く人の気遣いがわかる様になり、接客してくれる方に優しい気持ちで応対する様になったと言います。他店でも新人さんを見ると頑張れと応援したくなるそうです。
また、随分と細かいところまで気を遣って仕事をしているんだと思ったそうです。お客様から見れば、まだまだなところも沢山あるかと思いますが…
飲食にかかわる仕事の経験のある人は、テーブルの隅に片付けやすいように食器を重ねたり、食事の後も綺麗な事が多いです。これを同業の印と呼んでおります。同じような仕事をする人からのエールです。アルバイトちゃん達もなるべく食べ残しをしない事や、後片付けに心配りする様 になったようです。
間もなく新人さんが来てくれると思いますが、慣れたアルバイトちゃんが卒業して抜けてから、まだ1人足りないままのシフトです。さっちゃんの休みの少なさや、休みでも出勤する様子を見て、新人のしゅんちゃんに「店長はいつ休むんですか?」と聞かれました。「仕事中」と答えたら、あっちゃんが笑いを堪えて肩を震わせていました。
しゅんちゃんはまだ見た事が無いのです。日頃のさっちゃんは、お茶を入れては、おやつ食べ放題、閑な時は頭の体操と言ってパズルゲーム三昧、せっせとレジ脇でサンキャッチャーや、和物のつまみ細工で髪飾りを作ったり、トマトを沢山貰うと、仕事そっちのけでケッチャプ作り、栗を貰えば渋皮煮作り、本を読み出したら止まらず…忙しくなったらやっと動き出すのです。
ですが、さっちゃんの本来の一番のお仕事は、お店を忙しくし、キチンと利益を出し、お店を維持していく事です。忙しい時は1日も休まなくても、どんな無理もこなします。自分に利益が残らなくても、支払いの約束を果たす義務があります。
昨今、魚介の異様な値上がりに比べ、お肉は幸い少ししか上がってません。メニューの値上げを抑え、なるべく肉のメニューが動く様に工夫したり、飲み物が出る様に考えたり、食材のロスを抑えるため敢えての値下げをしたりと考え続けます。今は、兄(長男)が一緒に考えてくれるのでさっちゃんも心強いです。そのうち全部お任せしますので、よろしくお願いします。
自営業は閑だと心が疲れます。忙しいと体が疲れます。
少々体が疲れても、お客様にご来店いただく事は励みになり、嬉しい事です。美味しいお好み焼きを食べに来てくださいね。お店でウロチョロしてるおばちゃんがいたらさっちゃんと声をかけてみてください。大きな特典はありませんが、さっちゃん笑顔で応えたいと思います。
今日のおつまみ
イカの湯引きメカブ和え
サッとイカを湯がきます
湯通しした細かく刻んだメカブを混ぜます
おかかとめんつゆで味を調えます